FRB、「物価」から「雇用」へ。米金融政策の転換?
FRBの金融政策には2つの使命があります。
「物価安定」と「雇用の最大化」です。
この2つを達成するために、利上げしたり、利下げしたりしています。
ただ、この2つ、やっかいなのです。
雇用の最大化をする為には、失業率を低く、金利は低めに。
物価の安定するためには、2%のインフレを目標に、高インフレの時には、金利を高めに。
すなわち、失業を減らしたいなら、なるべく金利は低くした方がいいわけです。景気が刺激され、雇用が増えるからです。
インフレを退治するには高い金利で、景気にブレーキをかけないといけません。高インフレなら、高い金利にする事ですね。
2021年後半ごろから、FRBの軸足は「雇用」から「物価」へと一気にシフトします。
金融緩和は急転換し、「量的緩和の終了→急速な利上げ」となったわけです。
そして、その軸足が再び「雇用」に戻ろうとしています。
今、どういう状況かを判断して、金利の上げ下げなどを検討することが重要になってきます。